衆院選2021 投票呼びかけポスター
「#投票ポスター2021(https://voteposter.cargo.site/)」の企画趣旨に賛同し、2021年10月31日(日)に行われた衆議院議員選挙の投票を呼びかけるポスターを制作。
日本社会やここ数年の日本における政治情勢、地政や国政の選挙&投票の背景やしくみを意識しつつ、デザインした。
デザインに関して
ポスター内の各表現について詳しく説明する。
コピー文「10月31日(日)は、衆議院議員選挙の投票日。」
コピー文では、一番多くの人に認識してほしい「衆議院議員選挙の存在」と、「(今度の)衆院選の投票日は10月31(日)であること」を直接的な言葉で用い、また強調する形で表現した。
また、文字で用いたグラデーションの色は、おもに以下の2つの点を意識した。
- 「赤」と「白」で日本国旗の色。(衆院選は日本国の政治(国政)のゆくえを左右する選挙であるため、日本国旗の色を用いようと考えた。)
- 「赤」や「ピンク」、「若干ベージュがかった色」のグラデーションで、血の通った人間そのもの。(社会を構成し、選挙で実際に票と投じるのは生身の人間であることから、これらの色を用いた。)
吹き出しと、様々な文字での「投票」
この箇所は、「18歳未満のかたや、日本に住む外国人のかたなど『投票権のない人々』も沢山この社会で暮らしている。そういった人々も生きている日本社会であり、衆院選はその社会の政治のあり方を決める選挙でもある」ということを意識。
吹き出しになっている言葉は投票権を持つ人々を、吹き出しになっていないものは投票権のない人々をそれぞれ表している。
「投票」の文字をさまざまな文字(漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字、英単語)で表現したのは、日本社会で生きる様々な立場や背景(年齢、性別、立場、思考、etc.)を持つ人々のことを表したかったため。
ポスター右下に位置する、吹き出しの形を為していない部分は、おもにコロナ禍の日本社会とそこでの人々を意識した。特に、新型コロナウイルスの感染拡大下において、コロナウイルスに感染し病院や自宅で亡くなったかたや、貧困状態となり生活が苦しくなったかたなどの存在を表現しようとした。
白ー黒のグラデーション
ある方が語った、選挙に関する概念の言葉・「何事も『0か100か』じゃない。何事も51対49。でも、出てきた結論は(51対49で決まってることが)0か1に見える。」*1より、社会の中で行われる選挙を「白黒はっきりつくこと(のように見える)。しかしその背景には、白にも黒にも染まりきらない、さまざまな意見や多種多様な考えを持つ人々が存在している。」と捉えた。
本イメージを、今回制作したポスターのデザインに落としこみたいと考え、白と黒のグラデーションで表すことにした。
作業実施箇所
- デザイン
- 構成
使用ツール
- (Adobe) Illustrator
使用フォント
- コピー文… 源ノ角ゴシック JP
- 吹き出しと、様々な文字での「投票」(漢字)… ヒラギノ丸ゴ Pro W4
- 〃(ローマ字)… Monaco
- 〃(ひらがな)… ヒラギノ明朝 ProN
- 〃(英単語)… Janson URW
- 〃(カタカナ)… 游ゴシック体 Pr6N R
- 〃(崩れた吹き出しの漢字)… ヒラギノ明朝 ProN
備考
*1. ドキュメンタリー映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』より、代議士の小川淳也氏が語った言葉を一部抜粋・加筆したもの。